日本シリーズ2026展望

2024年の再戦
 今年の日本シリーズは2024年の再戦となった。ソフトバンクはリーグ制覇から敗れ去ったリベンジを狙う。一方、レギュラーシーズン3位から日本一に輝いたDeNAはその再現を目指す。ソフトバンクはCSファイナルステージは全試合逆転勝ちで3連勝。DeNAはCSファーストステージから6連勝と両チームとも波に乗っている。一昨年は日本シリーズ12連勝中だったソフトバンクにDeNAが挑む構図だったが、今シリーズは立場が変わる。その力学の変化がどのような結果をもたらすのか――。

チームスタッツ比較
 DeNAの総得点(557)はリーグトップ。チーム打率と本塁打はリーグ覇者と並びトップタイ。三冠王・佐藤輝明を擁した阪神より攻撃力は上回るが、ソフトバンクの総得点はリーグ2位日本ハムに100点以上の差をつける707。爆発力を秘めている。投手力はDeNAのチーム防御率は3.27(リーグ3位)。二桁勝利を挙げたのは東克樹だけである。一方、ソフトバンクの同防御率は2.88(リーグ2位)。今季飛躍した前田悠伍、松本晴、大津亮介の12勝トリオに加え、上沢直之も二桁勝利をマークしていて、先発投手陣の層も厚い。

今シリーズのポイント
 今シリーズのポイントはDeNAの先発投手陣がソフトバンク打線を抑えられるかだろう。DeNAの先発投手はポストシーズンゲームに無類の強さを発揮する。24年第4戦のアンソニー・ケイ、第5戦のアンドレ・ジャクソン。今年のCSファイナルS第1戦の平良拳太郎、第3戦の新人・片山皓心。常時この投球ができれば、シーズンで二桁勝利を挙げられるというような快投をする。CSの全試合で先制点を奪い、先発投手の好投を引き出した試合運びで活路を開きたい。

DeNAのキーマン
 キーマンとして度会隆輝を挙げる。今季は3年目で初めて100試合以上に出場し規定打席に到達。主にリードオフマンとして、リーグ8位の2割7分4厘をマーク。ソフトバンクのトップバッターには及ばないものの9本塁打を放ち、長打率は.380。24年のシリーズではリードオフマンの桑原将志が 日本シリーズ新記録となる5戦連続打点に加え、6試合のシリーズでは最多タイとなる9打点を挙げ、MVPを受賞。CSでMVPを受賞した牧秀悟の勝負強さを活かすためにも度会の出塁が重要になる。

ソフトバンクのキーマン
 キーマンに近藤健介を挙げる。15年目の今季は得点(95)、安打(151)、本塁打(32)、打点(108)、長打率(.569)でキャリアハイを更新。チャンスメーカーとポイントゲッター、一人二役をこなせる稀有な存在だ。前回の対戦では右足首のケガで第1戦は代打で出場、第2戦は欠場。第3戦以降はスタメン出場したが、チームは4連敗。今シリーズに懸ける思いは人一倍強いだろう。

日替わりヒーローに期待
 戦力で劣勢のDeNAはCSファイナルSでプロ入り初アーチをかけた新人・成瀬脩人のような日替わりヒーローの誕生に期待したい。CSでは12打数無安打(8三振)の筒香嘉智は今季、牧に次ぐ20本塁打を放ち、その長打力は貴重だ。24年の対戦では優秀選手賞を受賞した験も担ぎたい。シーズン途中でソフトバンクから移籍した尾形崇斗は自己最多の7勝(3敗)を挙げた。古巣相手に恩返しの投球をしたいところだ。CSファイナルS第4戦で代走での出場から守備につき、土壇場で逆転の2点打を放った三森大貴も古巣に一撃を見舞えるか。日本シリーズ初采配となる相川亮二監督の手綱さばきにも注目だ。

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